第9教室:『湖畔』(ドイツ語学習)『アルト・ハイデルベルク』学習済み

『湖畔』を読みながらドイツ語の学習をしましょう.

語学学習日記(ドイツ語学習)アルト・ハイデルベルク(223)


アルト・ハイデルベルク(223)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


.——————————【223】———————————————


..Frau Rüder: Sie ist mittags nach Heidelberg gegangen, sie
...........................wollte einkaufen.  Wenn das die Käthie wüste,
...........................daß der Fürst Durchlaucht wieder gekommen 
...........................ist !

Frau Dörffel: Wenn das  die  Käthie wüste ! 

...........Rüder: Es soll einer laufen und die Käthie suchen. 
...........................Der Josef soll laufen und soll sie suchen.

..Frau Rüder: Ja freilich !  (Ruft Josef. Ab.)

Frau Dörffel: Josef !  (humpelt auch ab.)


———————————(訳)———————————————

リューダー夫人: ケティーならお昼にハイデルベルク
...................................町へ出かけたわよ.
...................................大公様がまたご訪問されたことをあの
...................................子が知っていたのならねえ!

........リューダー: あの男に使い走りを頼んでケティー
...................................迎えにやらそう.ヨーゼフに迎えに行
...................................かせよう.

リューダー夫人: そう、それがいいわ!(ヨーゼフを呼ぶ)
...................................(退場)

デルフェル夫人:ヨーゼフ! (足を引きずって退場)

 

———————————《語彙》—————————————
      
mittags:(副) 正午に、昼に
wollte:(3単過去) 
    < wollen (話法の助動詞) ~を欲する、望む
ein/kaufen:(自) 買物をする   
wüste:(接続法2式) < wissen (他) 知っている
der Fürst:(m) (一国の)君主 
Durchlaucht:(m) 殿下(呼びかけの言葉)    
freilich:(副) もちろん、いかにも、明らかに、
humpelt:(3単現) < humpeln (自) 足を引きずる


———————————≪文法≫—————————————

セリフの中にsollen が出てきました.たとえば
Der Josef soll laufen und soll sie suchen.

このsollen はヨーゼフの意志ではなく話者の意志になります.
ヨーゼフをやって彼女を迎えに行かせましょう.

これを仮に「そのヨーゼフは走るべきでそして彼女を探す
べきだ」とすればどうか?採点は0 点ではないが辛い
先生ならよろこんで減点することでしょう.
早く翻訳機レベルの翻訳を卒業しましょうね.

ところで最近TVer で昔やっていた「チアダン」をみました.
その中で「You will never walk alone .」という言葉が出てき
ました.「あなたはひとりで歩かないだろう」と訳せば、何
か暗い夜道をひとりであるいてはいけません、みたいなこと
になってしまいますが、ここでもwill は話者の意志が働いて
「あなたを決してひとりでは歩かせない→みんなあなたと
一緒にいる」

もっと昔に流行った「キサナドゥーの伝説」出だしの歌詞
はYou 'll hear my voice. あんたに私の声を聞かせよう.
→よく聞くがいい.だいたい英語(will)でもドイツ語(sollen)
でも「話者の意志」的助動詞にはじゅうぶんお気をつけ下
さい.