第9教室:『湖畔』(ドイツ語学習)『アルト・ハイデルベルク』学習済み

『湖畔』を読みながらドイツ語の学習をしましょう.

語学学習日記(ドイツ語学習)『湖畔』(7)(シュトルム作)


湖畔(7)
IMMENSEE(7)

——————————【7】—————————————————

Bei  dem  Schall  der  Türglocke  wurde  drinnen  in
der  Stube  von  einem  Guckfenster,  welches  nach
der  Diele  hinausging,   der  grüne  Vorhang  weg-
geschoben  und  des  Gesicht  einer  alten  Frau  da-
hinter  sichtbar.   

 

.——————————(訳)—————————————————
 
その戸口のベルの音により、部屋の中にいて玄関の外が
見られるのぞき窓から緑のカーテンが押しのけられ、ひ
とりの老婦人の顔がその背後から見えた.

 

.——————————《語句》—————————————————
         
Schall:(m)[(e)s/_e,  マタハ ¨e] 音、音響、響き     
Türglocke:辞書不掲載→ Tür + glocke
Tür:(f) [_/_en] ドア、扉        
Glocke:(f)[_/_n] 鐘、大きな鈴、ベル  
再度 Türglocke:「戸口のベル」のことだと思います.   
drinnen:[~の]中に = darin =drin (口語)
Stube:(f) [_/_n] (南ドイツ)居間、[古語]部屋       
Guckfenster:辞書不掲載→ Guck + fenster      
gucken:(自) 見る、のぞく
    aus dem Fenster gucken / 窓から[外を]見る
    in den Spiegel gucken / 鏡をのぞく 
再度Guckfenster:(n)[_s/_] 「のぞき窓」のことでしょう    
welches:関係代名詞で中性1格、4格、ここでは
    「のぞき窓」を受けて、nach と共に
Diele:(f)[_/_n] ❶床板、❷玄関の間、控えの間
hinaus :(副)❶(内から向こうの)外へ、❷越えて
hinaus/gehen:❶外に出る、❷(道などが)上へ通じている、
      ❸面している
Guckfenster, welches nach der diele hinausging:
    そののぞき窓はそこから玄関の外へ 
grün:(形) ❶緑色の、❷生の、未熟な  
Vorhang:(m)[_(e)s/_¨e] (厚地の)カーテン   
weggeschoben:(過去分詞) 
   <weg/schieben (他)[...⁴を] 押しのける   
Gesicht:(n) 顔、顔つき    
dahinter:(副) その後ろに、その裏に  
sichtbar:(形) 見える、可視的な 


.—————————≪訂正≫ —————————————————

間違い箇所がありましたので、訂正いたします.
すみませんでした.

【誤】welches:関係代名詞で中性1格、4格、ここでは
    「のぞき窓」を受けて、nach と共に
* nach は次の hinausgingとセットで「~に面した」
ここではnach der diele hinausging で「玄関に面した」
これが welches  der grüne Vorhang weggeschoben という
文中に挿入句として、はめられているので、welches 
つまり「のぞき窓」にある緑のカーテンが押しのけら
れたということでした.

混乱させてすみませんでした.

 


.—————————≪不明点≫ —————————————————

今回の学習で不明点が残りました.des Gesicht です.
なぜ2格に置かれているのかが不明のままになりました.
des Gesicht はsichtbar とセットになっていて、「顔が見え
る」となるはずですが、sein などの繋辞が見当たりませ
ん.まあ、これは文をはぎれよい語調にするため省いて
いると考えれば、それでいいのですが、ではなぜ2格?
という疑問は依然残ったままです.
 テキストは註釈付きの対訳双書なのですが、あいにく
この箇所についての解説はありません.
 名詞2格に特別な用法があるのか、調べましたが文法
書には副詞の2格とザクセン2格の説明しまありません
でした.
   まあ力尽きた時は、人のせいにしておきましょう.
きっと印刷ミスなんだよ.das Gesicht だったことにして
おきましょうかね.


.——————————≪長文≫ —————————————————

いきなり5行にまたがる長文です.文の屋台骨となる
主語、述語は受け身形式で、der grüne Vorhang wurde
~ weggeschoben. / 緑のカーテンが押し開けられた.
これをピザ生地とすると、この上にいろいろトッピング
されています.
    まずdrinnen in der Stube / 部屋の中で、 
次にvon einem Guckfenster, welches nach der Diele  
hinausging / そこを通して玄関の外が見える覗き窓から

これをトッピングするとピザはこうなります.
「部屋の中で玄関の外が見える覗き窓から緑のカーテン
が押し開けられた.」

  そして最後にくだんの不明箇所をくっつけて、

「部屋の中で玄関の外が見える覗き窓から緑のカーテン
が押し開けられ、ひとりの老婦人の顔がその背後から見
えた.」

ということで、おいしいピザのできあがり.

何?不明の具材入りのピザを食べておなか痛くなったら
どうするって?

学習災害保険ってないかしらん.