第9教室:『湖畔』(ドイツ語学習)『アルト・ハイデルベルク』学習済み

『湖畔』を読みながらドイツ語の学習をしましょう.

語学学習日記(ドイツ語学習)アルト・ハイデルベルク(66)夏休み登校日(投稿日)

アルト・ハイデルベルク(66)


—————————————【66】——————————————
 
Doktor. Eine Hoffnung hat man gehabt. Eine Freude:
  Heidelberg ! Wir zwei da allein ! Zwei Leute, die
  endlich Menschen werden ! Und jetzt kommen sie mit  
  Studienplan ! Mit strenger, gemessener Arbeit !
  Mit was denn noch zum Kuckuck ?

Karl Heinrich.  Aber Doktor !
  Doktor. Ja, ich bin still, ich werde schweigen ! ich
  werde kein Wort mehr sagen. Wie kein Mensch hier im
  Hause ein Wort sagen darf. Das Atmen hat man hier
  verlernt, erstckt ist man. Erstickt !
  Karl Heinrich. Doktor, Sie lassen mich nicht allein.

 

—————————————(訳)——————————————

博士:それでも、希望があったんだよ! 喜びがね.
   ハイデルベルクさ! そこでは2人きり
   やっと人間になれる2人なんだよ.そしたら
   どうだ.学習計画ときた.厳格かつ適度な
   学業とね.この次は何だ?

カール
ハインリヒ:博士ったら!

 

博士:そうだな.静かにします. もう黙っていますよ.
   これ以上は何も言わないでおこう.
   この城館ではどんな発言だって許されないの
   だから.ここでは息遣いすら、忘れ去られてい
   るのだ.


———————————《語句しらべ》————————————
 
die Hoffnung {_/_en} 希望、期待、望み
allein (形)(副) [述語的に] 1人きりで、 ただ...だけ
  Er ist allein mit ihr. / 彼は彼女と2人きりだ. 
Er allein kann uns helfen.
  彼だけが我々を助けることができる.
die Freude {_/_en} 喜び
strenger (形、強女3格) <streng 厳しい、厳密な
gemessener (形、強女3格)(過去分詞<messen)
<gemessen(形)落ち着いた、悠然とした
     ②適度な、③控えめな
der Kuckuck [クックック]{_s/_e} ①カッコウ、②悪魔
  Mit was denn noch zum Kuckuck ?
一体(この次は)何で(我々を)呪うのだ?
  一般公式は
  (4格:呪われる人)+ mit (呪う材料) zum Kuckuck 
動詞はwünschen で「~を呪う」となります.
still (形) 静かな  ich bin still. / 静かにしている.
schweigen (自.h) 黙っている
verlernt <verlernen [身に着けた知識、技術などを]忘れる
das Atmen(動詞を中性名詞に転用したもの)
  <atmen (自)呼吸する


———————————≪語法≫————————————

①Und jetzt kommen sie mit Studienplan !
そしたらどうだ.学習計画と来た.
主語は sie 「彼ら」.彼らとは、しきたりを遵守する
カールスブルク城館の人々.大殿下、国務長官をはじ
め、学習計画書を作成した人々等.
kommen は mit (3格)とともに使われると、しばしば
「~で煩わせる」、「~を持ち込む」という意味になります.
その場合、「・・・を」というその行為が及ぼされる相手も
3格に置かれ、「主語(煩わす人)+ 
mit 3格(煩いとなるモノ)+(煩わされる人、3格)
+ kommen」 となります.

② wie「~であるように」 「~なんだから」
Wie kein Mensch hier im Hause ein Wort sagen darf.
人はこの館では一言も発言が許されないようにね.