第9教室:『湖畔』(ドイツ語学習)『アルト・ハイデルベルク』学習済み

『湖畔』を読みながらドイツ語の学習をしましょう.

語学学習日記(ドイツ語学習)アルト・ハイデルベルク(170)


アルト・ハイデルベルク(170)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


———————————【170】—————————————————


                     8.  Szene
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...............Lutz:(bringt eine Reisehandtasche).  Wenn Eure 
..........................Durchlaucht vielleicht hier hineinlegen wollen,
..........................was Eure Durchlaucht noch mitzunehmen 
..........................befehlen

Karl Heinrich:Es ist gut.

...............Lutz:Die Koffer packe ich draußen.

Karl Heinrich:(antwortet nicht).

...............Lutz:(nach kurzer Pause, in der er auf einen 
............................Befehl wartet, ab).

Karl Heinrich:(atmet tief auf).  Also !


————————————(訳)—————————————————


       ————————[第8場]———————————

.........ルッツ:(旅行用手荷物を持って来る).  もしかして
..........................殿下が携行するとお命じになるものがまだ 
..........................ございましたら、させていただきますが.

.カール・ハインリヒ:いえ、それで結構です.

.カール・ハインリヒ:部屋の外でお詰めいたします.

.カール・ハインリヒ:(返事をしない)

.........ルッツ:(しばらく殿下の命令を待ってから退場)

.カール・ハインリヒ:(深呼吸をする) では!

 

————————————《語彙》————————————————
           
hinein/legen:(他) (in et⁴)(物⁴の中へ) 入れる
      die Wäsche in den Schrank / 下着をタンスにしまう      
mitzunehmen:(zu不定詞) <mit/nehmen:(他) 持って行く、
   携行する、連れて行く;
   Ich nehme deb\n Regenschirm mit.
      私は雨傘を持って行く.
befehlen:(他) 命じる、命令する
      (befehlen - befahl - befohlen)(er befielt)
      Er befahl mir, den Mund zu halten.
      彼は私に口をつぐんでいるように命じた.     
Der Koffer:(同尾型) 本文die Koffer は複数形
   :トランク、スーツケース、旅行かばん        
atmet tief auf:深く息をついて;
   <auf/atmen:(自) 大きく(深々と)呼吸する
      安堵の息をする、の意味もあるが、ここでは
   どちらかというと溜息.実際定訳本は「溜息を
   つく」と訳されています.私は学習者ですから
   出過ぎた真似はせず辞書にある訳語から選んで
   訳しておきます.

 

———————————≪解釈≫————————————————

ルッツのセリフが長いので確認しておきましょう.
 
Wenn Eure Durchlaucht vielleicht hier hineinlegen wollen,
was Eure Durchlaucht noch mitzunehmen befehlen

まずwollen の目的語ですが、was 以下すべてになります.
was Eure Durchlaucht noch mitzunehmen befehlen
殿下がまだ携行すると命じられる物

それをどうするかといえば、

Wenn Eure Durchlaucht vielleicht hier hineinlegen wollen
もしかしてそれをこの中(スーツケースの中)に入れる
というのでしたら

ここまでですが、wenn のあとの言葉はありません.
あとの言葉を想像すると
「それでしたら、私がさせていただきます」
ということでしょう.

何も言わないことも一種の接続法みたいなものですかね.

 

———————————≪文法≫————————————————

ルッツのト書きの部分で、 in der のder はdie Pause を
先行詞とする関係代名詞(in を伴うので関係副詞)で、
nach kurzer Pause, in der er auf einen Befehl wartet, ab.
彼はその小休止の中で(殿下の)命令を待って、そ
の後退場、となります.